
テニスで勝敗を左右するほどのアイテムであるのが「テニスラケット」です。
テニスショップに行ってもずらりと並ぶテニスラケットがあるため、どのラケットが自分に合うのかを探すのも難しいと思います。
これからテニスを始める方や新しいラケットを欲しいと思っているかたはラケットの性能と自分のプレイスタイルに合ったものを購入しましょう。
テニスラケットの性能を決める要素
テニスのラケットはその重さや大きさなどによって初心者向け上級者向けと言った分け方もできますが、テニスのスタイルがパワータイプであればこのラケット、スピンなどを多用したい場合はこのタイプなどと自分のプレイスタイルに合わせたテニスラケットをチョイスする事ができます。
テニスラケットの重さ
テニスラケットが軽い(260~280g程度)…重量が軽いと振り抜くには扱いやすいものになっています。初心者や女性シニアの方や素早いラリーに対応したい人向けです。
テニスラケットが重い(280~340g程度)…重いラケットは打ち負ける心配は少なくなります。
しかし、その分だけ振り抜くのに筋力が必要となるので初心者や女性シニアには不向きで、パワー重視の中~上級者に向いています。
テニスラケットフレームの厚さ
フレームはボールを受け止めるガットが張ってある丸い部分です。
薄いフレーム(17~25mm)…飛びを抑えたものとなりますが、コントロールしやすいものとなるので、スピン重視などのプレーに持ち込みやすいのが特徴です。パワーがありすぎて飛ばし過ぎてしまう方には適しています。
厚いフレーム(25~30mm)…柔らかい打球感と共にしなりが生まれ、その反発力でボールにパワーが乗ります。
テニスラケットのフェースの大きさ
フェースとは、フレームで囲まれた丸い部分の面積です。
フェースの大きさが小さいほどコントロールしやすくなりますが、単純んにラケットの面積が小さいのでミスショットが多くなります。
ただ、経験を積むとラケットの大きさがイメージ出来ていれば大きさは大きな問題は無いため、上級者ほど小さいラケットになるといわれています。
それぞれフェースの大きさによって呼び方も以下の様に変わっていきます。
ミッドサイズ(85平方インチ前後)…狙った位置にボールが飛びやすいため、上級者に好まれるフェースサイズです。
ミッドプラス(90平方インチ前後)…最もユーザーが多いであろうフェースサイズです。特に中級者の方が使うことが多いです。
オーバーサイズ(100平方インチ以上)…初心者の方だと上手くテニスラケットを扱えず、フレームショットになりやすいため、楽々当てられるこちらが初心者に好まれます。
スーパーサイズ(120平方インチ以上)…面が広いのでスピンもかけやすくなりますが、ここまで大きいと重くなるなどのデメリットがあるため、使用している人は少ないです。
フレームバランス
フレームバランスは主に重心の位置のことを表わしており、トップヘビーバランス、イーブンバランス、トップライトバランスの3種類があり、それぞれで打球感が変わってきます。
それぞれの特性は以下の通りになります。
トップヘビーバランス…重心がフレームトップ側にあります。これによって遠心力が生まれるので、スウィートスポットに入らなくても力が加わって飛びやすく、ストロークが打ちやすくなります。が、振り抜くには力が必要で、操作性が悪くなります。
イーブンバランス…ラケットの中心に重心があるタイプです。これによりトップヘビーとトップライトのどちらの特徴も持っていますが、逆に言えば特筆した性質を持っていないバランスを兼ね備えたものです。
トップライト…重量が気にならなくなるため、操作性がよくなります。また打球感がはっきりしてくるという特徴もあります。
しかし遠心力を利用できないので強い打球に打ち負けやすくなるというデメリットもあります。
テニスラケットフレームの構造
こちらはプレースタイルには大きな影響はありませんがボールを打った時の腕に来る感触が異なります。ある程度好みの問題にもなりますが、プレー中の違和感を感じないようにするためにも理解しておきましょう。
UDPP製法…UDPP製法とは、プリインプレグネーションという素材を使用したラケットで、ブレード製法よりラケットの強度が高い特徴があります。
またブレード製法と違い、フレームの一部分だけ強度を高めることも可能なので、ラケットのスロート部分またはフェイス部分の強度を高めることによって、打った瞬間に腕に伝わる感覚を変えることができます。
そのため人気が高く、現在は多くのラケットにUDPP製法が使用されています。
ブレード製法…ブレード製法は、プリインプレグネーションという素材を使用せずに作られているフレームです。
UDPP製法が主流になる前に使われていた製法で、現在ブレード製法で作られているラケットはあまり目にすることはありません。
UDPP製法と比べるとフレームの強度が弱く、また部分的に強度を変えることも基本的には出来ません。
昔のテニスラケットの多くでは使用されていて、打った瞬間の独特の感覚が好きな方は、今現在でも使用されている方がいます。